子供を叱ったとき、子供が無視するのをやめさせるには褒める

「子供を叱っているのに、子供からの反応がない」
「まばたきすらせず、聞いているのかも怪しい」
このようなとき、叱ることをエスカレートさせていませんか?
実はコレ、完全に子供に主導権を取られています。
目次
親のことを無視することで「消去」という手続きをしている子供
やめて欲しい行動をやめさせる方法に、行動分析学に「消去」という手続きがあります。
1.親が子を叱ります。
2.叱るという行動に対して子は無視(無反応)します。
叱っても、言うことを聞かないし、反応もない状態です。
この行動が「消去」という手続きです。
ちなみに、無視(消去)はいじめられることをやめさせる効果的な方法でもあります。
子供から見ると「逃避」「アクティブ・アボイダンス」という行動をしているとも考えられる
何度も叱られていることで、逃げる行動が増している可能性(逃避)と、𠮟られそうになる前に逃げるアクティブ・アボイダンスという行動が増している可能性もあります。
子供から無視され「疲れた」と言ったら、完全に負け
子供を叱っても、反応がありません。
ついに親が「疲れた」「無力だ」「どうしたらいいんだ」と言葉にしてしまいました。
すると、行動分析学でいうところの「正の罰」が作動!
親は叱るという行動を弱められてしまいます。
言い換えると、親が叱っているはずなのに、逆に親が叱られている状態になってしまうのです。
「正の罰」とは、罰になる刺激を与えることで、行動の出現率を低下させるものです。
詳細は、オペラント条件づけの記事をご覧ください。
子供から無視されて、エスカレートすることも
叱っているのに、子供から無視されていると、叱ることをエスカレートすることがあります。
消去の手続きで、よく見られる行動です。
賢い子供なら「おっ、消去が効いている。もうそろそろ叱られることが無くなるぞ。何回目で諦めるか数えてみよう」と思ってしまうかもしれません。
完全に子供の思う壺です。
ある中学生のクライアントはガッツポーズ、親は諦め顔
私のもとに通っていた中学生のクライアントがいます。
彼は、親から頻繁に叱られていましたが、誰から教わったでもなく、消去の手続きをして、親から叱られない状況を作ってしまいました。
親は諦め顔、彼はガッツポーズ。
叱るより、褒める
叱っても無駄になることが多いとおわかりになりましたでしょうか。
叱って疲弊するよりも、褒めて伸ばすことが大切です。
- 勉強したら、褒める。
- 勉強しなかったら、何もしない。
- 学校に行ったら、褒める。
- 学校に行かなかったら、行動を無視(最低限の受け答え)。
- ハンドボールでよいディフェンスができたら、褒める。
- シュートが入ったら、褒める。
- シュートが外れたら、無反応(惜しいとか、ドンマイとか言わない)。
私の場合はどうしたらいいの?
「どう子供に接したらいいのだろうか」
「書いてあることをやってみたけど、上手くできない」
このように思ったら、ぜひ心理カウンセラーに相談するのがいいでしょう。
当施設では、ご自身の状態を客観的に把握し、冷静になれるニューロフィードバックという心理療法を行っています。
ご興味がありましたら、ぜひお気軽にお申込みください。