オペラント条件づけの区分
心理学
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教科書に書いてある強化や罰の内容だと、理解しづらいことが多いので、まとめてみました。
教科書によくあるオペラント条件付けの表
事象が加わる | 事象がなくなる | |
行動が増加 | 正の強化 | 負の強化 |
行動が減少 | 正の罰 | 負の罰 |
分かりにくい正の罰と負の罰
特に分かりにくいのが、正の罰と負の罰。そして負の強化です。
試験でもよく問題にされますよね。
正の罰は、罰を与えることで、行動の出現が減少します。
負の罰は、報酬などを引き下げることで、行動の出現が減少します。
いいかえると、正の罰は、何かから避けるために、行動をしなくなる、回避的なものです。Aversive Punishment (険悪の罰)とも言います。
ただし、何かから避けるために、行動が増える(増えている)場合は、負の強化になります。
回避したいことが発生する前の行動が増えれば、負の強化のひとつである Active Avoidance (アクティブ アボイダンス:能動的回避(直訳))となります。
例えば、「電車に乗るのが不安だから、電車に乗ることを避ける行動をする」のが、負の強化:Active Avoidance (アクティブ アボイダンス)です。ちなみに、「電車に乗ることを避ける」だけなら、正の罰となります。
回避したいことが発生してからの行動が増えれば、負の強化のひとつであるEscape(エスケープ:逃げる(直訳))です。
例えば、「ナイフや銃を持った人が暴れているのを見て、逃げて命が助かった」というのが、負の強化:Escape(エスケープ)にあたります。ちなみに、「逃げた」ことがオペラント行動、「命が助かった」が報酬になります。
まとめると、下記の図になります。
恐らく、訳がわからなくなるかもしれません。
実際にはシーソーのように、どちらが重いかで行動が変わってきます。
ちなみに、試験の問題は、行動の増減具合を文脈で判断することになります。
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