「飴と鞭」より結果が出る「飴と何もなし極稀に鞭」
相手(子供)を褒める、罰を与えるのと、相手(子供)を褒める、何もしない、極稀に鞭では、後者(褒めるor何もしないor極稀に鞭)方が結果が出ます。
目次
エスカレートする鞭は、意味がない
人は誰かが悪いことをすると、罰(鞭)することを思いつきます。
罰(鞭)の例
- 子供を叱る
- 減給する
- 叩く
一見、行動が変化するように思えますが、ほとんど変化しません。
むしろ、罰がエスカレートします。
叱っても効果がないから、ゲームを取り上げる。それでも効果がないから、叩く。
減給しても効果がないから、停職する。それでも繰り返すから解雇する。
次から次へエスカレートします。
また、自分が罰を受けたことがあり、嫌な気持ちを感じ、罰は意味がないと考えていても、罰してしまうことがあります。
心理学でいう「ヒューステリック」という現象により、間違った判断をしてしまうのです。
子供の成績を叱っても、良くならない
子供の成績が悪く叱ったとしましょう。
子供は、また叱られるのは嫌ですから、叱られない方法を学びます。
子供が学ぶこと
- テストを隠す。
- テスト結果を捨てる。
- テストを受けない。
- 学校に行かない。
本当に学んでほしい「成績アップする方法」などは学びません。
結果、子供の成績は変わらないか、低下するでしょう。
会議で叱れば叱るほど悪化
会社によっては会議で「吊し上げ(大勢が非難する)」ことがあります。
萎縮しアイデアも意見も出ず、悪化する一方です。
会議では叱るより、誰が見てもわかる結果について具体的に褒めるようにし、叱るのではなく、別のアイディアがないか検討する、もし立場が変わったら、どう考えるか、どう行動するか想像させるようにしましょう。
非難された側は、耐えて逃げる
非難された側は、非難されている最中、耐えます。
また、いかにして非難を回避するか考え行動します。
中立側は戦々恐々
非難の的がいつ自分たちに飛び火するかわかりません。
自分たちに飛び火しないように振る舞い、逃げるように立ち回ります。
非難している側も、内心恐れている
今、非難していたとしても、次の場面で自分が非難の的になってしまう可能性があります。
因果応報という言葉があるように、非難が自分に跳ね返ってくるのです。
大人向けのスポーツ指導者は叱らないで、褒める
あるスポーツを初めてしようとした大人に対して、叱って教えるトレーナーは少数派です。
叱ってしまうと、「通わなくなる(辞める)=売上が少なくなる」ことが多いからです。
叱るよりも、できたところを褒めて、気分良く通ってもらった方が、より多くのリターンが望めます。
なお、極少数の限られた人だけが叶えられる夢を与えて、実現させるために叱る指導をされる方もいます。
極稀に罰を与えると効果ある
人生に2、3回程度、1つの行動に対して1回限りであれば、罰(鞭)が効きます。
叱るときは、行動の直後
数日前のことを叱っても効果はありません。
直後に叱ったほうが効きます。
例えば、「立入禁止の場所に入った」ことが判明したら、すぐに「危険で命が危ないのだから、絶対に守るように」と叱ります。
2回目以降は、叱らない
立入禁止の場所に一度入って叱った後、もう一度入ってしまった場合、叱っても意味はありません。
立入禁止の場所に入った理由をしっかりと聞きましょう。
そして、立入禁止の場所に入ったら、どうなってしまうのか想像させるようにしましょう。
危険であることを一方的にいうより、危険であることを自ら想像することが重要です。
工場や建設現場では、危険が潜んでいる場所や行動を自ら想定し危険を回避する「危険予知活動」があり、労災防止に役立っています。
人のパターンには「目的志向」と「問題回避」がある
人のパターンは、「目的志向」と「問題回避」の2つに分かれます。
分かれるといっても、くっきり分かれるのではありません。
2つとも持っていて、どちらかの比重が大きいイメージです。
目的志向があると、目的に向かって進むことができます。
一方、問題回避の比重がとても大きくなると、問題回避するだけで前に進めなくなってしまいます。
問題回避の比重を大きくするには、叱る。
目的志向の比重を大きくするには、褒める。
あなたの会社は、どうでしょうか?
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