注意資源

ADHDなどで不注意が多い、仕事のミスが多い理由を説明できる注意資源についてお伝えします。
注意資源とは、スマホの動作速度みたいなもの
人間が認知活動を行うには、注意資源というものが必要です。
注意資源を通信制限のあるスマホに例えてみましょう。
例えば、通信制限のある料金プランで、動画を見過ぎると、通信制限がかかってしまい、通信速度が遅くなってしまいます。
スマホなどで通信量がオーバーすると、通信制限で遅くなるように、人間でも同じで、人間の注意できる量には限りがあり、オーバーすると注意力が散漫になってしまいます。
注意できる量のことを「注意資源」といいます。
注意資源は、カーネマン(Kahneman, 1973)が資源理論(resourse throry,Capacity theory)で提唱したものです。
注意資源を沢山つかうと、遅くなる

注意資源を沢山使ってしまうと、思考スピードが遅くなり、注意力が散漫になってしまいます。
例えば、初めて行う仕事や外国語で会話するには、注意資源を多く使います。
慣れていない仕事でミスをするのも、注意資源に余裕がなくなってしまい、他のことに注意を配れないからです。
また、外国語で会話すると、一般的に思考力、理解力が低下する現象(外国語副作用)があります。
なお、仕事に慣れてくる、外国語を会話するのに慣れてくると、処理に必要な注意資源が少なくなり(無意識的にすばやくできるようになる)ます。
外国語副作用も慣れてくると出なくなります。
処理に必要な注意資源が少なくなっていくことを「自動化」といいます。
注意資源は他の人と同じではない
慣れることで、注意資源を使う量が減りますが、慣れには、個人差があります。
私は30分くらいでできる仕事だから、他の人も30分でできる、と思ってしまいがちですが、違います。
注意資源の使い方は、人それぞれです。
ADHDだから注意資源が・・・と言い訳しない
ADHDであろうとも、慣れて自動化すれば、使用する注意資源の量が減少します。
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